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大型トラックのタイヤ交換方法や費用、時期をわかりやすく解説

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トラックの中でも最も大きいサイズである大型トラックは、多くの荷物を積載する分タイヤも直径が1mを超えます。

また、トラックの場合は特徴として後輪がダブルタイヤになっていることが多く、乗用車とは少し違います。

そんな大型トラックのタイヤ交換は、どのようなお店で交換が可能で費用はどれくらい掛かるのでしょうか。

また、大型トラックのタイヤ交換には特別な資格が必要な場合は、自分で行うことができません。

今回は、大型トラックのタイヤ交換費用や交換可能なお店、タイヤ交換には資格が必要なのかなどわかりやすく解説していきます。

大型トラックのタイヤについて

トラックと言ってもそのサイズによって大型、中型、小型に分類が可能で、その大きさごとでタイヤの大きさなども変わります。

大型トラックは最も大きいサイズのトラックで、車両重量は11t以上となり、積載荷物を加えると更に重くなります。

そんな大型トラックのタイヤは、ホイールサイズが22.5インチ、リム幅(ホイールを横から見た幅)は275~295mmほどとなり、タイヤ部分を合わせると1mを超えます。

タイヤの重量は50kgほどあり、ホイールの重さを含めると軽くても70kg以上となります。

大型トラックの場合、後輪はダブルタイヤとなっているため、前輪と合わせると一台で10本ほどのタイヤがついていることになります。

大型トラックなどでタイヤがタブルタイヤになっている理由としては、荷物の重さを分散させたり安全性を高めることがあります。

大型トラックのタイヤ交換が可能なお店

大型トラックのタイヤ交換ができるお店はいくつかあり、持ち込みでの交換のみできるお店やタイヤの購入もできるお店があります。

【タイヤ専門店】

専門店ではブリジストンやヨコハマ、ダンロップ、トーヨータイヤなど様々なメーカーのタイヤが揃っていることが特徴です。

専門知識を持ったスタッフがいるため、トラックの用途に合ったタイヤを選んだり価格ごとに比較することが可能です。

【ディーラー】

ディーラでも大型トラックのタイヤ交換が可能であり、その費用は少し高めになります。

その分、整備士がいるため他の部分の点検や作業等も同時に依頼することができます。

【ガソリンスタンド】

最も手軽にタイヤ交換ができるのですが、どのガソリンスタンドでも交換可能というわけではありません。

大型トラックステーションがあるような大きなガソリンスタンドであれば交換が可能なので、事前に調べておきましょう。

タイヤの品揃えなどは、他のお店に比べて少ないのでいろんなタイヤを比較したい場合は専門店がおすすめです。

この他にも地域によっては出張でのタイヤ交換サービスを行っている業者もあり、事前に予約しておけばお店などに向かう必要もなく都合の良い時間帯に作業してもらうことが可能です。

また、サイズなどがわかっているのであれば通販などでも購入が可能です。

大型トラックのタイヤ交換に掛かる費用

大型トラックのタイヤ交換費用は、交換の作業費用とタイヤの価格となります。

タイヤ交換では組み換えや脱着、タイヤの処分など作業ごとにその料金が詳しく決められています。

・脱着・組換費用:約4,000~4,500円
・バランス調整費用:約2,000~3,500円
・ローテーション:約1,000~1,500円
・パンク修理費用:約4,000円
・廃タイヤ処分料:約1,500円
・エアー調整:約300円
・ナット増し閉め:約1,500円

タイヤの料金はホイールセットのもので1本20,000円~60,000円ほどなので、タイヤ一本の交換費用は約30,000円~70,000円ほどとなります。

乗用車と比べ作業に時間が掛かり、取り扱い自体が大変なため費用も高めに設定してあります。

この他にも中古タイヤを購入する方法もあり、タイヤの状態は悪くなりますが費用を抑えたい場合におすすめです。

また、ネットなどで行えるオークションや通販では、新品のタイヤであっても通常より少し安く購入が可能です。

車検時などに依頼すると、脱着費用などがかからず費用を抑えることができます。

大型トラックのタイヤ交換に必要な工具

大型トラックのタイヤ交換に必要な工具は、普通車などと基本的に変わりません。交換に必要な工具は以下の通りです。

・ジャッキ
車体を持ち上げるために使用するもので、大型トラックの場合は油圧ジャッキとなります、

・リジットラック
ジャッキで持ち上げた車体をそのままの状態で保持するためのもので、時間の経過とともに下がってくる現象を防いでくれます。

・タイヤレンチ
タイヤ脱着に必要で、大型トラックの場合は後輪がダブルたいやとなっており、外輪と内輪ではナットの形状が違います。

前輪と外輪は六角であり、内輪は四角です。

メーカーによっても大きさが違うので、自分で交換を行う際は注意が必要です。

・ストッパー
車体をジャッキで上げると、傾きによってタイヤが動いてしまう可能性があります。

作業中に動くと危険なので動かないようにするためのものです。

・バールやパイプ
大型トラックはとても重く、持ち上げるのも簡単ではありません、そのような場合にてこの原理を利用して簡単に持ち上げたり転がすことが可能です。

上記道具は通販などでも購入が可能です。

大型トラックのタイヤ交換方法

1・車止めの設置

交換とは反対側のタイヤにストッパーを付けます。
ストッパーとタイヤの間に隙間があると滑ったりして危険なため、少し押し込むようにしましょう。

2・スペアタイヤをおろす

タイヤの収納箇所にある小窓から専用の工具(ハンドル)を差し込んで回すことで、スペアタイヤを吊っている鎖の上げ下げが可能です。

鎖が緩んだらタイヤから外して取り外します。

この時にパイプなどをスペアタイヤの下に置いておくと簡単に動かすことができます。

取り付けの際はこの手順を逆に行い、鎖を引き上げることで取り付けられます。

しっかり上げきってスペアタイヤが動いていないことを必ず確認するようにしましょう。

3・ナットを緩める

タイヤのナットをレンチで緩めていきます。

とても硬いので力が必要となるのですが、体重をかけすぎると急に動いた場合などに転倒したりする恐れがあるので注意しましょう。

4・ジャッキで車体を持ち上げる

専用のジャッキポイントにジャッキをセットして車体を持ち上げます。

持ち上げすぎるとタイヤを外す際に危険なので、地面と少し隙間ができる程度で十分です。

5・タイヤを取り外す

緩んだなっとを手で緩めて、全て外したらタイヤを引いて取り外します。

6・新しいタイヤを取り付ける

新しいタイヤをはめ込んで、ナットを手で閉めていきます。

この時に注意するのがナットを締める順番で、必ず対角線上に閉めていくことで均等に締めることが可能です。

ある程度しまったらレンチで軽く閉めていきます。

7・ジャッキをおろす

ジャッキを降ろす際は、間に何もないかを確認してから降ろすようにしましょう。

8・ナットの本締め

対角線上でナットを本締めしていくのですが、一回で締め切るのではなく複数回に分けて閉めていくことでより均等に締めることが可能です。

トルクレンチなどを使用する必要はありませんが、足で全体重をかけても動かない程に締めていきます。

タイヤ交換は自分で交換できる?

大型トラックのタイヤ交換は、乗用車などのタイヤ交換に比べ大変なのですが、特別な資格が必要というわけではなく、誰でも行うことが可能です。

ですが、走行中にタイヤが外れたりすると大事故につながるため、タイヤ交換を行う際はなるべく経験者が立ち会うようにしたり、事前に会社などで講習を受けておく方がより安全にタイヤ交換ができます。

大型トラックのタイヤ交換で注意すること

大型トラックのタイヤ交換を行う際に、気をつけることはいくつかあります。

1つ目がトラックへのストッパー設置です。

パンクをしたときなどは特に気持ちが焦ってしまい、サイドブレーキをしているからといった理由からストッパーの設置を忘れてしまう場合があります。

交換している人はもちろん、周囲を巻き込む可能性があるので必ずどんな場合でもストッパーは使用しましょう。

2つ目がタイヤの破裂です。

大型トラックは特に危険で死亡事故も発生しています。

交換時にタイヤにひび割れが目立つ場合や、亀裂などの以上が合った場合は自分の判断で作業を行わないようにしましょう。

3つ目がナットの締め忘れです。

複数のナットで固定している場合、一番はじめに締めたナットが最後の方には緩んでいることがあります。

これは他の箇所をそれ以上の力で締めたことにより起きる現象で、一度強く締めたからと最終確認を怠ると気づかない可能性があります。

上記で説明したように、必ず対角線上に閉めるのと一度で締めるのではなく何回かに分けて締めていき、どの箇所もナットが緩んでいないか確認するようにしましょう。

大型トラックのタイヤ交換はパンク等による緊急時のものの他に、寿命による定期的な交換もあります。

タイヤ交換の目安やその見分け方について見ていきましょう。

トラックのタイヤの寿命

大型トラックのタイヤ寿命は、いくつかの目安で判断することができます。

【経年劣化による交換の目安】

タイヤは製造したときから時間がすぎるほど劣化していきます。

走行環境などによってその劣化スピードは大きく変わるのですが、製造から3~4年経っていた場合はタイヤ交換を考える時期と言えます。

ちなみに製造日に関してはタイヤの側面に記載されています。

【走行距離による交換の目安】

走行距離に関しても走行環境などにより前後するのですが、一般的に3~5万kmがタイヤ交換の目安と言われています。

摩耗などが酷い場合でも走行は可能なのですが、スリップしたりと非常に危険です。

早めの交換を心掛けましょう。

トラックのタイヤの交換サイン

走行距離や製造日からタイヤ交換の時期を知ることが可能ですが、タイヤの状態でも交換時期を判断することが可能です。

タイヤ交換が必要な寿命切れのサインにはどのような特徴が見られるのか解説していきます。

【タイヤの溝が浅くなっている】

走行距離が伸びるほど大型トラックのタイヤは磨耗していきます。

溝が減るほど危険となるのですが、見分ける方法として「スリップサイン」があります。

溝の奥に数箇所設けられており、最初は見えていなくてもタイヤが摩耗すると次第に見えて来るのですが、スリップサインとタイヤの表面が同じ高さに来た場合はタイヤ交換をする必要があります。

なるべく交換したほうが良いというわけではなく、溝が1.6mm以下の場合、道路交通法違反となるのですぐに交換をしましょう。

また、高速道路ではタイヤの摩耗が進みやすいため、小型トラックで2.4mm、大型トラックで3.2mmの溝があることが走行の条件となっています。

【タイヤのひび割れ】

走行距離が増えてくるとタイヤにひび割れなどが発生します。

このひび割れが進むとタイヤが破裂する「バースト」という現象が発生し、大事故につながる恐れがあります。

タイヤの溝が深い場合でもひび割れが酷い場合などはタイヤ交換を早めにするようにしましょう。

大型トラックのように毎日長距離走行している場合は、ブレーキの効き具合でも判断することができます。

いつもよりブレーキの効きが甘かったり、以上を感じた場合はタイヤ交換を考えるようにしましょう。

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まとめ

今回は大型トラックのタイヤ交換について説明してきました。

大型トラックのタイヤ交換は、タイヤ専門店やディーラー、一部のガソリンスタンドなどで交換が可能で費用はタイヤの価格により変わりますが1本約30,000~70,000円程となります。

専用の工具さえあれば、特別な資格は必要なく誰でも大型トラックのタイヤ交換ができます。

ですが、タイヤや車体がとても大きいためストッパーの設置やジャッキの持ち上げなどは慎重に行いましょう。

また、ナットなどの緩みは大事故につながる可能性があるため、初めての場合はなるべく経験者と一緒に作業するなどした方がいいでしょう。

大型トラックのタイヤ交換は、走行距離や製造日からある程度の交換目安が設けられています。

また日頃の点検でスリップサインやひび割れ、異物が刺さっていないかなどチェクを行うことで日頃の運行をより安全に行うことが可能となります。

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