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高圧ガス製造保安責任者とは?試験の難易度やオススメ対策を徹底解説!

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高圧ガス製造保安責任者は、高圧ガスや液化石油ガスを取り扱う上で必須となる国家資格のことです。

また高圧ガス製造保安責任者はガスのみならず冷凍設備・空調設備関連の仕事も可能となるため、就業の幅が広がります。高圧ガス製造保安責任者の資格を取得することにより、就職および転職や昇進・資格手当など多くの面で有利となります。

ここでは比較的高難易度とされる高圧ガス製造保安責任者についての

  • 種類
  • 特徴
  • 就業するための条件
  • 高圧ガス製造保安責任者の試験の難易度
  • 平均年収・求人

に関して解説します。

高圧ガス製造保安責任者とは?

高圧ガス製造保安責任者とは、高圧ガスの製造や冷凍のために圧縮されたガスを使用する事業所において、設置が必須である役職名およびそのために必要な国家資格です。

冷凍のためのガスの圧縮や液化して高圧ガスを製造する事業所は高圧ガス取締法によって第一種製造者と認定され、事業の保安のために高圧ガス製造保安責任者を設置しなければなりません。

高圧ガス製造保安責任者には業種・業務に応じていくつかの種類に分かれており、取得した高圧ガス製造保安責任者の免状によっては保安統括者や保安技術管理者などの職務に就くことが可能です。

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高圧ガス製造保安責任者の種類とその特徴は?

甲種化学

石油化学コンビナートをはじめとした高圧ガスを製造する事業所において、高圧ガス製造保安責任者が製造にまつわる保安の統括業務を行うために必要な資格です。高圧ガスの製造に必要な知識や、保全管理の技術に精通している必要があります。

甲種機械

同じくコンビナートをはじめとした現場にて必要な資格であり、高圧ガス製造保安責任者は高圧ガスの製造工程にて用いられる機械の操作や保全管理に明るくなければなりません。高圧ガス製造保安責任者の試験には機械工学に関しての出題もあり、資格保持者はガスと機器のエキスパートと見なされます。

乙種化学

甲と同様にコンビナートなど高圧ガス製造事業所で、高圧ガス製造保安責任者として保安業務の統括および実務を行うための資格です。資格を取得することで高圧ガス製造保安責任者は販売主任者、移動監視といった業務を行うことができます。

乙種機械

高圧ガス製造事業所内で、高圧ガス製造保安責任者が点検など保安業務やその統括を担う機器の保安管理を行う資格です。1日の処理能力が100万平方メートル未満の事業所に限りますが、高圧ガス製造保安責任者の資格保持者は技術管理者や主任者といった業務に携わることができます。

丙種化学(液化石油ガス)

この資格を持つ高圧ガス製造保安責任者は、LPガス充塡事業所やLPガススタンドなど、LPガスの製造に携わる事業所における保安業務の統括や実務を行うことが可能です。取得することによってLPガス限定ではあるものの保安主任者や保安係員、販売主任や取り扱い主任者の職に就任することができます。

丙種化学(特別試験科目)

コンビナートなどの製造事業所に限らず、充塡事業所や天然ガススタンドといった施設で高圧ガス製造保安責任者が保全業務の実務を行うことが可能な資格です。他の高圧ガス製造保安責任者と同じように係員や移動監視者といった業務のほか、容器検査主任者といった役職にも関わることが可能となります。

第一種冷凍機械

大型の冷凍空調機器がある施設をはじめとして、冷凍倉庫や冷蔵工場において必要な資格です。冷蔵工場に就任した高圧ガス製造保安責任者は、その機器や労働環境における保全業務の実務・統括を行います。第二種・第三種とは異なり1日の冷凍能力に上限はなく、すべての製造施設での業務が可能です

第二種冷凍機械

第一種と同じく高圧ガス製造保安責任者による冷蔵倉庫などの施設での保安業務が可能となり、その制限は1日の冷凍能力が300トン未満の製造設備に限ります。管理可能な設備の都合上、中型冷凍空調機器のある施設や倉庫、冷蔵工場などが主な業務範囲となります。

第三種冷凍機械

第二種よりもさらに制限があり、1日の冷凍能力が100トン未満である製造設備を有した現場において就業可能な資格です。主な就業の範囲としては小型の倉庫や冷蔵庫工場、小型冷凍空調機器においての保安・保守業務に携わることとなります。冷凍機械にまつわる3種類の免状に関しては、高圧ガス保安法に関しての法令や高圧ガス製造にまつわる知識・技術、そのために必要な機械工学を学んでおくことが必須です。

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高圧ガス製造保安責任者になるためには?

 

試験の内容は?


高圧ガス製造責任者の試験は、第三種冷凍機械責任者を除いてほぼ全てが3部門の設問に回答する必要があります。どの高圧ガス製造責任者の種類の試験でも必須となるのが高圧ガス保安法にまつわる法令についてであり、20問を60分で解かなければなりません

次に15問から20問出題されるのが、高圧ガスや液化石油ガスの製造についての問題です。高圧ガス製造保安責任者の種別によって出題される系統が異なり、冷凍機械系であれば冷凍のための高圧ガス製造に関する出題となります。

そして3つ目は、高圧ガス製造保安責任者が従事する事業所において高圧ガス製造に必要な応用化学および機械工学が試験範囲です。

試験対策の方法は?おすすめ本紹介!


高圧ガス製造責任者のための試験対策として、高圧ガス保安協会が発行するテキストおよび試験対策問題集がおすすめです。過去に出題された高圧ガス製造保安責任者の国家試験問題の傾向を把握したり、講習科目の学識や保安管理技術など高圧ガス製造保安責任者として必須の知見を修得することができます。

高圧ガス製造保安責任者の試験に特化した本から、計算問題対策などより細かく高圧ガス製造保安責任者の試験課題に対応する本が発行されています。

高圧ガス製造保安責任者になるのは難しいの?

合格基準は?

高圧ガス製造保安責任者の合格基準は、受験する3もしくは2科目のそれぞれが60%程度の得点を獲得していることです。

難易度は高いものの、製造第一講習を修了している場合には保安管理技術の項目が、機械免状を保有している場合は法令の項目の試験が免除となります。試験対策を行うとともに、免状や講習の受講によって試験難易度を下げ有利に進めることも大切です。

受験者と合格者の割合は?

  • 甲種→受験者数は毎年2000人前後であり、ともに10%という高い難易度を誇ります。
  • 乙種→受験者数は7000人前後で、合格者はおよそ40%前後です。
  • 丙種→受験者数が1万人ほどであるのに対して、合格率は20%前後とこちらも高圧ガス製造保安責任者の中ではかなりの難易度です。
  • 第一種と第三種冷凍の合格率はともに40%前後、第二種冷凍機械は45%前後となっています。

難易度はどれくらい?

高圧ガス製造保安責任者の中でも試験項目の少ない第三種冷凍機械をはじめ、第一種・第二種を含む冷凍機械系統の通過率が比較的高く全体の中では難易度は低めです。ただし高めの部類に所属していても40〜45%と、通常の国家試験から見ればやや高めの難易度をマークしているのも見逃せません

同様に乙種も40%付近とやや高めの難易度を誇り、20%の丙種や10%の甲種に至っては特に高い難易度と言えます。

合格率の推移は?

高圧ガス製造保安責任者の中でも甲・丙種においては実施される年によって異なり、10%ほど難易度の誤差がある年があります。しかし他の高圧ガス製造保安責任者の種目においては誤差のレベルであり、したがって試験の内容・難易度にさほど差は見受けられません。

関連記事:高圧ガス丙種化学の合格率や試験内容など細かく紹介

高圧ガス製造保安責任者の平均年収や求人は?

高圧ガス製造保安責任者は国家資格を取得していること、その試験の難易度が高いために平均年収は500万円と高額です。

高圧ガスの製造や冷凍設備を設置している事業所において高圧ガス製造保安責任者は必要不可欠であるため、求人もその分多くなります。

危険物である高圧ガスは慎重な取り扱いが必要であり、資格取得の難易度が高い分希少価値も高く広範囲の業種・企業に必要とされる資格です。高圧ガス製造責任者の求人の幅は広く、ガス製造会社のみならずコンビナートや重工業、化学工場など多岐にわたります。保安および販売主任者、保安係員・移動監視者といった業務も高圧ガス製造保安責任者の守備範囲です。

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まとめ

高圧ガス製造保安責任者の試験はいずれも難易度が高いですが、中でも甲種の難易度は群を抜いています。

難易度を下げる方法として高圧ガス保安協会が開催する講習や検定を修了することで、免除となる科目があるためおすすめです。甲・乙・丙種に加えて冷凍機械など高圧ガス製造保安責任者はその種類が多く、自身の職種に合う試験や新たな職種に応じた試験に挑戦することでキャリアアップが可能となります。

その難易度ゆえに高圧ガス製造保安責任者は不足しがちであるため求人が多く、今後の就職および転職に有利になる資格です。高圧ガス製造保安責任者は難易度が高いものの、過去問を繰り返し解くことで合格率は上昇しやすくなります。

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