免許・資格

大型免許って難しいの?合格率や取得のコツ、費用などを詳しく紹介

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「大型免許の取得がしたいけど試験は難しいの?」
「大型免許の合格率ってどれくらい?」
「大型免許取得のコツはないの?」

この記事はそんな疑問を持っている方にオススメです。

この記事では、
・大型免許取得までの流れ
・大型免許の難しいところ
・大型免許の合格率
・大型免許取得のコツ
などについて細かく紹介しています。

大型免許を取得してトラックを操作したい。運送業界で活躍したい。高収入を目指したいという方は、ぜひ最後まで一読してくださいね。

大型免許とは?

大型免許とは、正式名称を大型自動車免許第一種といい、大型トラックを運転する際に必要な資格です。

大型トラックと呼ばれるためには、
最大積載量:6.5トン以上
車両総重量:1.1トン以上
全長:12,000mm以内
全幅:2,500mm以内
全高:3,800mm以内
の条件に当てはまらないといけません。

また、同じ大きさの大型バスを運転する場合には、大型自動車第二種の取得が必要となります。

関連記事:大型トラックとは?初心者から大型免許をとってドライバーになる方法

大型免許の取得の流れ

大型免許を取得する時の流れについて紹介していきましょう。

大型免許の受験資格

大型免許を取得するためには、下記の条件を満たさないといけません。

①満21歳以上であること
②普通免許、中型免許、大型特殊免許のいずれかを取得してから3年以上が経過していること
③視力検査において、片目がそれぞれ0.5以上、両目で0.8以上の視力があること(メガネ、コンタクトレンズの使用は可)
④色彩識別検査において、赤色青色黄色の3色の区別がつくこと
⑤深視力検査において、平均誤差が2cm以下であること
⑥聴力検査において、10m離れたところから90デシベルの警音が聴こえること(補聴器の使用は可)

直接試験場に行き一発試験を受験する

大型免許を取得する際、費用を節約する方法として直接試験場に行き、試験を受ける一発試験と呼ばれる方法があります。

ただし一発試験とは、一日で終わるものではなく数日かかるので注意が必要です。順序から詳しく解説していきましょう。

一発試験の場合の免許取得の流れ

①適正試験(視力検査、深視力検査など)
②場内試験(合格すると仮免許を取得できる)
③路上で練習
④本試験(路上)
⑤取得時講習を受講
⑥免許証交付

場内試験では、指示速度での走行、ギアの調整、踏切の通過など基本的な運転ができているかの確認とクランクやS字、坂道発進などで十分な運転操作ができているかを試験されます。この試験に合格すると仮免許証が発行されて、路上での練習が可能となります。

大型免許の本試験を受けるためには、路上練習を規定に沿って行わないといけません。
その規定とは、「大型車で過去3ヶ月以内に5日以上」「有資格者が同乗していること」とされています。この有資格者とは、大型免許第一種もしくは第二種を取得して3年以上の者とされています。

同乗者だけでなく、大型車も自分で手配しないといけないためこの路上練習でつまづく人も少なからずいるそうです。
ただし、教習所の中には有料で路上練習を行なっているところもあるので、トラックや有資格者が見つからない場合は探してみましょう。

本試験では、先に場内試験が行われます。場内試験では、方向転換もしくは縦列駐車のいずれかが行われ、これに合格しないと路上試験を受けることができません。

路上試験では、歩行者に対しての注意や交差点の通過方法、左折右折の安全確認、一時停止の遵守などを試験されます。100点満点からの減点方式で行われ、70点未満となると不合格となります。ミスをしたからと焦って注意散漫となると、どんどん減点されていくので焦らず丁寧に運転しましょう。

本試験に合格すると講習を受けないといけません。大型車の講習と応急救護教習を受講すると免許を発行されます。

関連記事:大型免許の一発試験で取るのは難しい?合格率や運転のコツ教習所に通った場合の比較などを紹介

教習所に通って免許の取得をする

教習所に通って免許を取得する場合、取得している免許の種類によって教習時間が変わってきます。ここでは普通自動車免許のみを取得している場合と中型免許を取得している場合の2つを紹介しましょう。

普通免許を取得している場合

第一段階(場内教習):12時間
第二段階(路上教習):18時間
学科教習:1時間

第二段階に進むためには修了検定を受けて合格し、仮免許を取得する必要があります。第二段階を終了した後には、卒業検定があります。この卒業検定に合格すると卒業証明書を受け取ります。この卒業証明書を試験場に持ち込み、適性検査に合格すると免許の交付となります。

中型免許を取得している場合

第一段階(場内教習):5時間
第二段階(路上教習):9時間

流れは普通免許と同じですが、教習時間がおよそ半分で済みます。後ほど紹介しますが、費用も安く済むので、先に中型免許を取得し、運転技術を磨いてから大型免許を取得するという選択をする方もいます。

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関連記事:自動車学校で大型免許を取得しよう!取得にかかる費用や条件とは?

大型免許の取得が難しいところとは?

大型免許は、自動車免許の中で取得レベルが難しいとされています。いったいどこが難しいのか、詳しく紹介していきましょう。

車体がデカい

大型トラックはシンプルに車体がデカいです。以前は試験に使われていた車両の長さが約7mだったのですが、法改正が行われて現在は約12mまで大きくなりました。

さらに以前は場内試験だけだったのが、路上試験も追加されました。大きな車両を十分に操作しないといけないところが難しいとされています。

エアブレーキに戸惑う

重たい荷物を運ぶ大型トラックに搭載されたエアブレーキに戸惑う受験者も少なくありません。通常の車のブレーキより強く設計されているので、同じような感覚でブレーキを踏むと急ブレーキのように止まってしまうこともあります。徐々にゆっくりとブレーキを踏むとうまく停車できるのですが、この感覚に慣れるまでに時間を要する方も少なからずいます。

内輪差が大きい

大型トラックは、その車体の大きさから内輪差も大きくなります。そのため、カーブ時に注意しないと車体をぶつけてしまうこととなります。どのタイミングでどの程度ハンドルを切るのかは慣れないとわからないため、難しいとされます。

死角がある

大型トラックは車体が大きく高さもあるので死角が出来やすい問題点があります。特に運転席が高い位置にあるので、前部の死角は大きくあります。その他にも死角はありますが、その分ミラーもたくさんついているので、大体のところは見えます。それでもどこか映らないポイントがあるので、安全に運転するためには注意と慣れが必要です。どうしても不安と感じる人は補助ミラーをつけて運転することをおすすめします。

オーバーハング部分が長すぎる

オーバーハングとは、後輪より後ろの部分。トラックで言うと荷台の部分に当たります。大型トラックはこのオーバーハングが長いため、ハンドル操作を誤るとカーブや右折左折時に隣の車線にはみ出したりして事故を起こしてしまう危険性があります。内輪差の内側部分に気をつけつつ、オーバーハングの外側部分も注意しないといけないため、運転操作が難しいです。

関連記事:大型免許の取得の難易度はどれくらいなの?つまずくポイントや取得のコツも併せて紹介

大型免許の取得に必要な費用

大型免許を取得するためにはどの程度費用がかかるのでしょうか。この場合、一発試験と教習所で取得するのでは大きく費用が変わります。詳しく紹介していきましょう。

関連記事:大型免許の費用はいくら?お得に大型免許を取得する方法も解説!

関連記事:大型トラックの助成金|免許を安く取得する方法や金額などご紹介!

一発試験の場合

一発試験の場合は、費用は約4万円とかなり抑えることができます。また、教習所のように教習時間がないので時間の節約になります。仮免許の後に5日以上の練習が必要ですが、それでも教習所に通うよりも半分以下の時間で済みます。

ただし、後ほど紹介しますが一発試験の合格率はかなり低く、一回目で合格した人はほとんどいないとされています。何度も受験しているうちに教習所の金額と変わらなくなってしまったということもあります。

教習所に通う場合

教習所に通った場合、約20〜50万円程度の費用がかかります。費用の幅があるのは、今取得している免許の種類によって変わるからです。

普通免許のみの場合は、約35万円から50万円、中型免許を取得している場合は約20万円から28万円とかなり安い金額となります。授業時間が半分となるので、料金も安くなるのでしょう。

教習所で取得する場合は、通う方法と合宿に行く方法の2つあります。通う方法は自分のタイミングで通えますが、時間がかかってしまいます。合宿の場合は、毎日みっちりと教習を受けられるため短期間で取得することが可能です。

普通免許の方は、約2週間、中型免許を持っている方は1週間程度で取得することができます。仕事に行っている方は長期休暇が必要なため、あまり現実的ではありませんが、転職前の方や仕事を辞めた方などにおすすめの方法です。

大型免許の合格率

大型免許の合格率について紹介していきましょう。

教習所に通った場合と一発試験で受験した場合の総合での合格率は約90%と高い確率となっています。
以前は合格率が50%以下と大変難しかったのですが、2007年の道路交通法が改正されてから合格率が高くなっています。

もう少し細かく見ていきましょう。

2011年:88.9% 2012年:88.8% 2013年:90.3% 2014年:91.0% 2015年:91.4%

となります。

これだけ見ると簡単そうに思えますが、一発試験だけの合格率を見ると難しいことがわかります。

一発試験の合格率は、下記の通りとなります。

2011年:27.3% 2012年:25.7% 2013年:29.1% 2014年:32.0% 2015年:32.3%

平均すると約30%足らずと先ほどよりも60%も低くなっています。合格者の平均受験回数も3回以上と1回では合格していない人の方が圧倒的に多いことがわかります。

つまり確実に免許を取りたいという方は、教習所に通った方がいいでしょう。

大型免許の取得のコツとは

特に一発試験での免許取得が難しいとされる大型免許ですが、取得するときのコツもあるので紹介していきましょう。

カーブのコツ

基本的な運転操作であるカーブ。しかし、慣れないうちはこのカーブも難しいと感じる受験者も少なくありません。カーブのコツは、まず周囲を確認することです。自転車で走っている人はいないか、障害物はないかを確認しましょう。

大型トラックは内輪差が大きいのですが、ハンドルを大きく切ると、この内輪差も大きくなってしまいます。また、スピードを出しすぎたままカーブをすると荷台が大きく横に触れて横転の可能性も出てきます。カーブを曲がる際は減速をして、ゆっくりとハンドルを切るようにしましょう。

左折時のコツ

左折時には内輪差に気をつけて曲がらないといけません。大型トラックの事故でよくあるのが巻き込み事故です。右折と違い、目視で確認ができないので、サイドミラーを活用して後輪の位置を確認してハンドルを回しましょう。

ハンドルを回すタイミングですが、基本的には左折する道路を超えたあたりからハンドルを回すと良いでしょう。トラックのスピードが速いほどハンドルを回すスピードも速くしないといけないので、ゆっくりとしたスピードで左折するようにしましょう。

最後にオーバーハングにも注意が必要です。トラックの右側の後ろ部分が大きく右側に振り出してしまうので、これも右ミラーで確認しながら曲がりましょう。目視を入れるとより安全ですよ。

後方感覚のコツ

後方感覚は大型免許の試験に出る内容となっています。後ろにあるポールを目印にして後退し、そのポールとの距離を50cm以内に収めれば合格となります。測定は2回あるのですが、50cm以上離れていれば減点、もしポールにあたれば即中止(不合格)となります。

この場合のコツとしては、荷台の後ろの端っこを見ながらポールとの距離を測る方法がいいとされています。サイドミラーでの確認もいいですが、最終的には目視が一番確実です。教習所に通っている場合、後方感覚をする位置はあらかじめわかっているので、目印を見つけておくといいですよ。

隘路(あいろ)のコツ

隘路とは狭い道という意味なのですが、この隘路が試験の中で最も難しいと感じる人もいるほど難易度のある部分です。試験でいう隘路とは前向き駐車となります。大型トラックの前向き駐車と言えば、コンビニなどでよく見かけるかと思いますが、試験の場合90度曲がって前向き駐車をしないといけません。

隘路のコツですが、スタート時、左側にある白線が踏んではいけないのですが、なるべく添わせておきましょう。前の車輪が駐車する白線の手前側を越えたあたりでハンドルを回し始めます。右側の前輪が奥の白線の中央部分からやや手前を通るといいでしょう。この時に後輪がどの位置にあるのか、曲がった先のどこに入るのかを予測しながら運転しないといけません。サイドミラーで左右の幅を確認しながらトラックの車体を白線の内側に入れるようにしましょう。

方向転換のコツ

隘路と同じく難しいとされているのが方向転換です。試験で出される方向転換とは、道路と並行にトラックをとめ、左バックで駐車スペースに入り、その後右折で発進するというものです。

この時に難しいとされているのが左バックです。受験者はバック時の視野の狭さや、内輪差で縁石にぶつかるといったところに四苦八苦しています。この時のコツとしては、軸タイヤを意識することです。大型トラックの軸タイヤは後ろ2輪の前側となります。左バックするときは後輪の助手席側に注意すると良いでしょう。

方向転換時は、内輪差によって障害物との接触が怖いのですが、この後輪の軸タイヤをすぎるとハンドルをどれだけ切ってもぶつかることはありません。左バックでの方向転換をする場合は、後輪の軸タイヤが角に差し掛かる頃にハンドルを軽く回し始めるといいでしょう。教習所に通っている場合は、教官が切るタイミングを教えてくれますよ。またバックで駐車するときは斜めになっても大丈夫です。無理に真っ直ぐにしようとしないようにしましょう。

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大型免許をスムーズに取得するためには

大型免許を取得するために、上記で紹介したコツを生かすことも大切です。しかし、それでも大型トラックの運転は難しいです。自信のない人は、中型免許から取得することをオススメします。大型トラックよりも難易度は落ちますし、教習所に通う場合は1週間程度なので、短期間で取得することができます。

街中などでみるトラックは、実は中型トラックの部類に入るものばかりです。大型トラックの仕事にこだわらない場合、まずは中型トラックの取得から始めて運転に慣れるという方法もありますよ。

関連記事:大型免許の合宿スケジュールは?免許取得までの流れを解説!

まとめ

自動車免許の中でも最難関とされていた大型トラックの免許も、教習所に通えば高い確率で取得することが可能となりました。大型トラックの運転ができるようになれば、高収入も見込めるので費用も時間もかかりますが、ぜひ挑戦してくださいね。

関連記事:大型免許の取得は難しい?難易度・費用 ・取得方法・期間について【保存版】

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