「牽引免許の難易度は高そうなイメージだけど、働きながら取得できるのかな...」結論から言うと、牽引免許の難易度は合格率82.7%※1)とそれほど高くありません。
そのため、適切に教習所で実技練習をすれば、問題なく合格できるでしょう。
本記事では、牽引免許の種類や取得費用、必要な場面について詳しく解説します。これから牽引免許の取得を目指している人は、チェックしてみてください。
この記事のまとめ
・牽引免許の難易度は合格率82.7%とそれほど高くない
・牽引免許はいる場合といらない場合がある
・現職が忙しく転職活動する時間がない人には転職エージェントの利用がおすすめ
目次
牽引免許とは:総重量750kgを超える車両の牽引に必要な免許
牽引免許とは名前の通り、車両とつないでいる荷台を牽引する運転に必要な免許です。牽引する車を「牽引車」と呼び、牽引される方の車両や荷台を「被牽引車」と呼びます。
また、被牽引車の車両総重量が750kg※1)を超える場合は、牽引免許が必要となるので区別できるようにしておきましょう。
牽引免許は貨物トレーラーやタンクローリーなど、被牽引車の脱着が必要な車両を運転する際には必要不可欠です。一方、トラクタやトレーラーで運搬車両を引っ張る機会がない車両は牽引免許を必要としません。
日頃の農作業において、トラクタでトレーラーなどの運搬用車両を引っ張る機会がないのであれば牽引免許を取得する必要はありません。
道路交通法では、牽引走行するためには牽引免許の取得が義務付けられていますが、特例措置として車両総重量(積載重量含む)750kg 以下のトレーラーを牽引する場合は、免許は必要ありません。
このように牽引免許は、総重量750kgを超える車両の牽引に必要な免許だと覚えておきましょう。
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関連記事:牽引免許は難しい?資格取得方法や運転のコツなどについて詳しく解説
牽引免許の難易度は合格率82.7%とそれほど高くない
牽引免許の試験は合格率82.7%※2)とそれほど高くないため、適切な準備と学習をおこなえば多くの受験者が合格できる難易度と言えるでしょう。
とはいえ、牽引免許を取得する人の中には不安になる人もいるはずです。そのため、牽引免許の試験に不安な人は、以下の点に注意して準備してみてください。
- 教習所での実技練習を十分におこなう
- 法規や安全運転に関する知識をしっかり学ぶ
- 試験前には模擬テストを活用して弱点を把握する
- 教習所の先生からアドバイスを受ける
牽引免許は、運送業や旅行関連の仕事で大きな武器となる資格です。チャレンジする価値は十分にあるので、関心のある人はしっかりと準備し自信を持って挑戦してみてください。
関連記事:トレーラー免許(けん引免許)の取得方法・費用・難易度を紹介
牽引免許はいる場合といらない場合がある
牽引免許の必要性は、牽引する車両の総重量によって決まります。冒頭でも解説しましたが、牽引する車両の総重量が750kgを超える場合に牽引免許が必要となり、750kg以下であれば通常の運転免許で運転可能です。
また、牽引免許の取得はキャンピングカーやボートの牽引、貨物トレーラーなど、さまざまな車両を運転する場面で活用できます。
自分のライフスタイルや仕事のニーズにあわせて牽引免許の必要性を適切に判断し、資格取得を目指しましょう。
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関連記事:タンクローリードライバーに必要な資格や取得方法をわかりやすく解説
牽引免許の種類|3選
牽引免許の種類には、次の3種類があります。
- 牽引一種免許
- 牽引二種免許
- 限定条件つき牽引免許
それぞれ解説します。
牽引免許(第一種免許)
牽引免許(第一種免許)は、公道で貨物トレーラーやタンクローリーを運転するために必要な資格です。
牽引免許(第一種免許)があると、車両総重量が750kgを超える車両を牽引でき、運送業界への転職でも有利に働きます。
牽引免許は初心者でも、自動車教習所で試験対策をしっかりおこなえば取得可能です。貨物トレーラーやタンクローリー運転手を目指している人は、大型免許とあわせて取得を考えてみてください。
牽引免許(第二種免許)
牽引免許(第二種免許)は、旅客を乗せたトレーラーバスを運転するために必要な免許で、合格率21.7%※2)と非常に取得が難しい免許です。
しかし、日本ではトレーラーバスが広まっておらず、牽引免許(第二種免許)を取得する人は少ないのが現状です。
そのため、一般的な運送業で貨物トレーラーやタンクローリーを運転するうえでは、牽引免許(第一種免許)があれば問題ありません。特別な理由以外は、基本的に取得しなくても問題ないでしょう。
牽引小型トレーラー限定免許
牽引小型トレーラー限定免許は、750kgから2,000kg未満のトレーラーを牽引するために必要な免許です。
ただし、牽引小型トレーラー限定免許の取得は、運転免許センターで直接技能検定を受ける方法しかありません。
また、試験場に車両が用意されていないため、すでに牽引免許を取得している人に車両を持ってきてもらう必要があります。
このように牽引小型トレーラー限定免許の取得は、手続きが複雑かつ手間もかかるのであまり利用はされていません。そのため、特別な理由がない限りは、牽引免許(第一種免許)の取得で問題ないでしょう。
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関連記事:レッカー車にはどんな免許が必須?レッカー車と免許制度を一挙解説
牽引免許の取得「方法・条件・場所」について
ここからは、牽引免許の取得「方法・条件・場所」について詳しく解説します。
取得方法
牽引免許の一般的な取得の流れは、以下のとおりです。
手順 | 詳細 |
①指定の教習所を選ぶ | ・自宅や職場から通いやすい場所で料金や評判などを確認して決める |
②適性検査を受ける | ・視力や聴力検査などを受ける |
③教習を受ける | ・学科試験は基本なし ・技能教習を12時間受ける |
④卒業検定を受ける | ・全教習終了後に実施される卒業検定に合格する |
⑤運転免許センターで免許証の交付を受ける | ・卒業時に交付される証明書を持って運転免許センターで適性検査を受ける |
牽引免許は教習所を利用した場合、上記の流れで最短6〜7日程で取得できます。計画的にスケジュールを立てて合格を目指しましょう。
取得条件
牽引免許を取得するための条件は、以下の5項目を満たす必要があります。
- 満18歳以上(牽引二種免許は満21歳以上)
- 受験場所の都道府県に住所がある
- 視力が両眼で0.8以上、一眼でそれぞれ0.5以上
- 三桿法の奥行知覚検査器により3回検査し、平均誤差が2センチメートル以下
- 大型、中型、準中型、普通、大型特殊、第二種免許のいずれかの運転免許を現に受けている
参考:けん引免許試験|警察庁
上記の条件を満たせば、牽引免許の受験は問題なくできるのであらかじめ確認してみてください。
取得場所
牽引免許の取得方法には、主に3つ方法があります。
- 教習所:通学
- 教習所:合宿
- 運転免許センター:一発試験
牽引免許の取得方法は、上記3つから選択するような形となります。一般的なパターンでは教習所に通学するか、合宿で決められたスケジュールに沿って牽引免許を取得する形が一般的です。
その他にも運転免許センターで、一発試験で取得する方法もありますが、難易度が高く何度も不合格になれば時間も費用もムダになるので、利用する人は少ないようです。
料金については、以下より解説していくのであわせてチェックしてみてください。
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【取得方法別】牽引免許の取得費用は安いのか検証
牽引免許の取得費用の目安は、以下のとおりです。
取得方法 | 料金範囲 | 詳細 |
教習所:通学 | 約10〜15万円 | 指定自動車教習所での講習 |
教習所:合宿 | 約10〜15万円 | 合宿形式での集中講習 |
免許センター:一発試験 | 約6,000円 | 試験場での直接受験 |
参考:けん引免許試験(直接試験場で受験される方)|警視庁
参考:車種ごとの料金|遠鉄自動車学校
とはいえ、上記の費用は牽引免許の相場になるので、大型や特殊免許を取得する場合は費用が異なります。それぞれについて、以下より解説します。
出典:けん引免許試験(直接試験場で受験される方)|警視庁
出典:車種ごとの料金|遠鉄自動車学校
自動車教習所:通学
自動車教習所に通学しながらの牽引免許取得費用は、通常10〜15万円程となります。
この金額は高額に感じるかもしれませんが、教習所の先生に直接質問ができたり、正しい手順で運転方法が学べたりと費用以上の価値もあるでしょう。
そのため、自動車教習所での牽引免許取得は初期費用が高いですが、合格率や充実したサポートを考えると、長期的にみると費用対効果も高いのではないでしょうか。
また、費用を抑えたい場合は、オフシーズンの割引や平日コースの利用、教育訓練給付金制度を活用して資格取得を目指してみてください。
自動車教習所:合宿
合宿費用と教習所に通学したときの費用があまり大きくないため、合宿免許での取得も人気です。合宿免許で牽引免許を取得する場合、最短5泊6日+試験場での技能試験1日のため1週間もあれば取得可能です。
まとまった休みが取れる人や転職前の人などは、合宿免許を検討してみてもよいのではないでしょうか。
運転免許センター:一発試験
運転免許センターでの一発試験は、牽引免許を取得するための最も安価な方法ですが、合格率が低いためしっかりとした準備が必要です。
試験料だけで済むため、一発で合格したときは費用が最小限に抑えられます。しかし、事前練習もできないので、なかなか一発試験で合格するのは現実的ではないでしょう。
もし、一発試験に挑戦する際は時間と努力を惜しまず、しっかりと対策を計画したうえで取り組んでみてください。
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牽引免許の難易度に関するよくある質問
牽引免許の難易度に関するよくある質問は、次のとおりです。
- けん引免許は難しいですか?
- 牽引免許が不要な条件は?
- 牽引免許は役に立ちますか?
けん引免許は難しいですか?
警察庁が発表している運転免許全体の合格率は78.7%※1)です。一方、牽引免許(第一種)の合格率は82.7%※1)と、運転免許のなかでも取得しやすい免許と言えるでしょう。
牽引免許が不要な条件は?
繰り返しになりますが、車両総重量750kg以下の車両を牽引する場合、牽引免許は基本不要です。そのため、アウトドアで使用するキャンピングカーや農作業で使用するトラクタなどは牽引免許が必要ありません。
自分自身が運転する予定の車両に乗るためには、あらかじめ牽引免許が必要なのか確認しておきましょう。
牽引免許は役に立ちますか?
牽引免許は転職やリストラなど、不測の事態に役立つ有効な資格です。牽引免許があると貨物トレーラーやタンクローリーといった車両の運転もでき、大型免許が幅広く活かせます。
また、運送業界は常に人手不足なので、牽引免許と大型免許があれば仕事に困ることもないでしょう。そのため、トレーラーの運転手やタンクローリー運転手に興味がある人は、牽引免許を取得しておくと役立ちます。
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牽引免許の難易度に関するまとめ
牽引免許の難易度は合格率82.7%※1)と、それほど高くはない結果となっています。とはいえ、牽引免許はあくまで大型免許があるうえではじめて有効活用ができます。
そのため、大型免許と牽引免許を同時に取得する場合は、取得費用も想定より高くなるので注意が必要です。
もし、大型免許と牽引免許を無料で取得したうえで、貨物トレーラーやタンクローリーの運転手になりたい人は、免許取得支援してくれる会社への転職がおすすめです。
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